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英検®︎1級二次試験に合格するための勉強方法を公開します!

Kazu

こんにちは、Kazuです。

英検®︎1級一次試験の難しい語彙問題、長文、リスニング、ライティング、やっと乗り越えたその先にさらに立ちはだかるのが二次面接試験です。

ボクも二次試験のスピーチでうまく話せず、苦しんだ経験があります。どうしたら合格できるか試行錯誤を重ねた末に合格を勝ち取ることができました。

この記事では、合格した体験を元に、合格に結びついた効果的な学習方法について書きます。

英検®︎1級二次試験について。

以下の流れで行われます。

英検®︎1級ニ次試験

自由会話:氏名の確認を含む簡単な日常会話(採点除外)
スピーチ:与えられた5つのトピックから1つ選び、2分間スピーチ
Q&A:スピーチに関連した質問に答える

入室から退室まではトータル8分程度です。面接官はネイティブの方が1名、日本人の方が1名で、案内係兼タイムキーパーの方が1名います。

詳細は以下の公式サイトを参考にしてください。

公益財団法人 日本英語検定協会 公式サイト
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_1/detail.html

スピーチで合格点を取る学習方法。

英検®︎1級二次試験を突破し、英検®︎1級合格を勝ち取るためには一にも二にも「スピーチ」でうまく話せるかどうかにかかっています。

トピックは以下のような内容です(テストでは全て英語で書かれています)。

  • 科学の発展は常に有益か
  • 芸術への財政的支援増加の是非
  • 世界経済における日本の役割
  • 選挙権の行使を義務化するべきか
  • 遺伝子組み換え食品の安全性
  • 公共の場における治安改善の必要性

これらのトピックで2分間スピーチができるようになるために、以下のことを実践しました。

市販の二次面接対策本でサンプルスピーチを音読する

まず最初に対策本を購入します。

ボクが選んだのは、植田一三先生の本です。

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この本では、スピーチで使える汎用性のある文章から、幅広いトピックのテーマに対するサンプルスピーチ、スピーチ後のやりとりで聞かれる可能性のある関連テーマなどのサンプルなどが豊富です。

  • どのようにスピーチを展開していったらいいかわからない
  • トピックに対する意見が思い浮かばない

という場合にはまず、こちらの本に乗っているサンプルスピーチを音読することをオススメします。

サンプルスピーチの音読練習を習慣化させることが大切です。例えば、サンプルスピーチ音読のノルマは毎日最低30分と決めて、2,3のサンプルスピーチを繰り返し1週間ほど音読すると、そこに出てくる表現を自然と覚え、スピーチの型も自分のモノになっていきます。何より、面接試験のための学習と音読練習が習慣化されていきます。

また、音源(CD)が付属していて、サンプルスピーチ等の音声を聞くことができるので、音声を聞きながらシャドーイングするのも効果的です。

口に出すことによって自然とスピーチの流れを体得することができる上に、時事的なトピックで頻出の基本表現をインプットすることができるので今後の英語学習にも必ず生きてきます。

試験まであまり時間がない

という場合も同様に、とにかく丁寧に一冊目を通してから音読してみましょう。

ここに載っているトピックがそのまま本番で使われることはほとんどないとは思いますが、スピーチの型を身につけておけば、あとは表現をトピックに合わせていく形になるので、後々役に立ちます。

2分間計測してスピーチ練習をする

スピーチの2分間はあっという間です。本番は緊張もします。それでもスピーチのコンクルージョンまで話さなくてはなりません。

ボクは、ストップウォッチを使って話す練習を繰り返しました。自室で一人でスピーチをするのも緊張感があり、途中で話の展開がめちゃくちゃになったり、最後まで話しきれないまま終わってしまうこともあります。

それでも、練習すれば必ず時間内に話せるようになります。

逆に言えば、練習で自信を持ってできなければ本番で成功するのは難しいですよね。ですから、練習では2分間でなるべく流暢に話すということを意識して練習することに力を入れていきましょう。

ボクは、前述の「英検1級面接大特訓」と、旺文社から出版されている以下の本も購入し、そこに掲載されているトピックを使いました。

サンプルスピーチとほぼ同意見のものがあったので、それを再生するかのように2分間でスピーチします。

自分の意見とサンプルが全く違うと、言葉に気持ちが乗らないのでそういうのは使わず、自分の意見に書き換えたり、カットして必要な部分だけを残したりしてアレンジしましょう。

サンプルスピーチの音読練習で十分に音読した素材を使い、スピーチの流れと内容が頭に入ったと思った段階で暗唱できるようにします。

何度も音読しても、2分以内でうまくスピーチできるようにするのは難しいかもしれません。

ボクも最初はそうでした。

そこで、

イントロダクション、ボディ1、ボディ2、ボディ3、コンクルージョンをパラグラフごとに分けてリード&ルックアップで同じパーツを何回も音読し、何も見ずに暗唱できるまで繰り返します。

暗唱できないところ、口から出すのに時間がかかってしまうところ、ポーズしてしまうところをチェックし、その部分だけさらにセンテンス、チャンクに分けて重点的に音読し、また暗唱するという流れで練習します。

こうして、各パーツをほぼ暗唱できるようになったら、実際にタイマーを2分間セットしてスピーチをします。

それでも、最初は2分を超えてしまうかもしれません。一人でただ録音するだけなのに、録音することに慣れていないとある種の緊張感があります。2分以内に話さなければ…というプレッシャーであたふたしてしまうかもしれません。

その場合は、時間をはかる際は2分間のタイマーではなく、ストップウォッチで開始時にスタートボタンを押し、スピーチが終わったところでストップボタンを押す方法がオススメです。

要するに、最後まで余すことなく話し終えたそのときの時間を記録していきます。

最初は2分30秒とか3分かかっていても、練習をすれば2分、1分45秒で収まるようになります。上達を実感できますよね。

録音した音源を聞き直せば、どこで言い淀みがあるのか、無駄な箇所はなかったかを確認できますし、伝わる話し方、スピード、発音になっているかもチェックできます。

また、ボディ(自分の主張・意見を裏付けるための理由)を3つ言うのが難しければ、ボディを2つにして練習すると良いです。インターネット上の情報では本番のスピーチでは2個で十分で、多くの方々がそれで合格しているとのことで、ボク自身もボディ2つで合格しました。

最初はなるべく負荷を下げてもいいので、練習を毎日続けられるようにしましょう。

この練習方法を繰り返して様々なトピックで練習すれば、たくさんのトピックに対してスピーチを2分間でできるようになります。

さらに、常に時間を意識した練習をすることで、時間の感覚がつかめてきます。「2分まで後もう少しあるから何か付け足そう」「前半で時間を使いすぎたからコンクルージョンを早めに」など、時間管理をすることができるようになることもこの練習の大きなメリットです。

ここまでの学習方法をまとめると、以下の順番になります。

  1. サンプルスピーチの意味を確認
  2. 意味を考えながら全体を音読
  3. パラグラフごとにリード&ルックアップ
  4. スピーチを暗唱(時間測定)

オリジナルのスピーチ原稿を書く

サンプルスピーチをお手本として暗唱するだけでなく、自分オリジナルのスピーチ原稿を書いて練習しました。

時間がないとスピーチの原稿を書くのは大変ですので直前期にオススメはできないですが、過去問や参考書に載っているタイトルを使ってスピーチ原稿を書くと自分の考えがスピーチに反映され、実際にスピーチするときに言葉に気持ちが乗り、話しやすくなります。

スピーチのボディは2つでも合格できますが、スピーチ原稿を作成するときは必ずボディを3つ書くようにしました。

なぜ3つ書くようにしたかというと、ボディのネタをたくさんストックしておけば、本番で関連トピックが出たときにボディを引き出しやすくなると考えたからです。

引き出しにある程度モノが詰まっていれば、何かしら取り出せるオプションが増えて、スピーチがやりやすくなります。

また、実際のスピーチでボディを2つ列挙した後で、時間が余りそうだったら3個目を挿入して使うことができるという利点もあります。

試験日まで余裕があって、書く時間が確保できるなら、スピーチ原稿を書くことをオススメします。

オンライン英会話を活用する

上記までは主に個人のスピーチ練習でした。

英検の二次面接対策に特化したスクールに通うというのも合格するための手ではありますが、決められた時間に受講することや、通うことを考えると難しいという方々は多いと思います。

でも、誰かに聞いてもらいたい、見てもらいたい…

それらのニーズに応えることができるのがオンライン英会話です。

当時、オンライン英会話で毎日25分英会話をしていたので、レッスンの内容をスピーチ練習にしました。

初めに、オンライン英会話のTutorさんに、スピーチの練習の目的を伝え、見てもらいたいポイントを伝えてチャットボックスにトピックを入力した上で、2分間スピーチをしました。

スピーチが終わった後には、チャットボックスであらかじめ用意しておいたスピーチ原稿をコピー&ペーストして載せて、添削依頼をします。

不自然な表現や誤りを訂正してくれるだけでなく、パラフレーズ(言い換え)となる表現を教えてくれるTutorさんもいます。

レッスンが終わった後に添削してもらった箇所を改めて確認し、必要に応じてスピーチを書き直します。

オンライン英会話でのスピーチ練習は、一人で練習するよりも緊張感が出てくるのでより本番を想定した練習になりますし、相手からフィードバックがもらえることで自分一人では気がつかなったポイントに気がつく可能性が生まれるので、自分の好きな時間で練習相手を見つけて練習したい場合にはオススメの学習方法です。

以上、「スピーチで合格点を取る方法」まとめると、

スピーチで合格点を取る方法
  1. 幅広いトピックのサンプルスピーチを音読
  2. 本番を想定したスピーチ練習(2分間)
  3. オリジナルスピーチ原稿を書く・暗唱する
  4. オンライン英会話を活用(スピーチ披露と原稿添削)

Q&Aで合格点を取る方法

2分間のスピーチを終えると、そのスピーチに対する面接官とのQ&Aが始まります。

Q&Aで重要なポイントは、

スピーチで話した内容がブレることなく、相手の質問に答えることです。

ここからは、具体的にボクが合格したときの二次面接試験を例にとって説明します。

ボクが選んだトピックは、

Can economic inequality be overcome in the world?

でした(ど定番でビックリ!逆に少し慌ててしまいました)。

自分の意見は「No」で、「経済格差を乗り越えることはできない」とし、それに対する理由を3つ挙げようとしたら緊張して2つしか思い浮かばずスピーチ開始となりました。

その二つを簡単に説明すると、

「お金持ちの人はますますお金持ちになり、貧しい人は貧しいままかさらに貧しくなる」

「お金持ちの人は高いレベルの教育の機会が得られてさらに富を増す可能性があるけど、貧しい人は教育の機会が得られないことが多いから貧富の差が拡大する」

というようなことを軸にし、それぞれについてさらに詳細に説明しました。

しかし、自分の感覚では2分まで20秒から30秒くらい余っている感覚があったので、結論のあと、この状況が好ましくないということと、解決するためには教育が鍵を握っている、貧しい人にも教育の機会を与えられる世の中になって欲しいと伝えました。

ちょうどこの時、ネイティブの方が何度もうなづいてくれたので、ほっとしたのを覚えてます。

そこから、Q&Aに入り、最初の質問が、

「教育の機会があっても怠惰な人もいるし、教育は経済格差とは関係ないのでは?」

というようなことでした。

ここで、相手の意見に流されないことがポイントです。流されてしまうと、スピーチの内容と完全にブレてしまい、合格点を取ることはできなくなります。スピーチで話した内容と一貫性を保ちながら、相手のクエスチョンに答えていく必要があります。

ボクのスピーチの論旨は、「今のままだと経済格差は無くならないけど、是正するためには貧しい人にも教育機会を得られるようにする」ことなので、以下のように返しました。

「確かに、おっしゃる通り、教育の機会があってもそれを生かせない人はたくさんいるが、教育を受けたいと思っても経済的で進学できない人も世の中にたくさんいる」

と切り出し、日本の貧しい家庭の例を挙げて反論しました。

それから、

「怠惰な子供たちに対しては教える側が教育の意義を理解させることが大事で、そもそも子供たちの中には教育が自分の将来にどうつながっていくか実感を持てない人が多数いる、それを伝えていくのが大人の役割である」

と伝えました。

次の質問は、

「どのようにして貧しい人や教育が必要な人たちに機会を与えることができるか」でした。

話した内容をあまり覚えてませんが、「日本では大学に行くのに莫大な費用が必要で、政府からのさらなる補助が必要」と当たり障りのない応答をしたのを覚えています。

このときのスピーチは10点満点中8点で、Q&Aに関わる得点項目のインタラクションは7点でした。

Q&Aの練習方法

前述の通り、Q&Aの質問はスピーチの内容に基づいたディスカッションのため、どんな質問が来るかは予測はできませんが、重要なポイントは論旨の一貫性を保ちながら応答することです。

ボクはスピーチの練習に9割以上割いてきたので、Q&Aのために特別なことはしていませんが、挙げるとするならば、以下の2つで練習してきました。

  1. 市販のテキストのインタラクションの応答を音読する
  2. オンライン英会話で質問をしてもらう

いざ、自分の主張を崩されるような質問をされると、戸惑ってしまい、質問の答えになっていないということにもなりかねないので、どうやってQ&Aでうまく答えていくかをサンプルアンサーを音読して脳内に刷り込みました。

スピーチと同様に、Q&Aのサンプルアンサーも音読することで、関連トピックに対する引き出しを増やすことができます。

また、ボクはオンライン英会話でスピーチをした後に、Tutorさんにお願いしてその場で質問をいくつかしてもらうようにしました。

やはり、目の前にいる相手に質問してもらう方が、本番同様の緊張感の中で練習することができますし、終わった後にフィードバックをもらえますのでそれがとても役に立ちます。

練習をしてくれる相手がいない、スクールに通う余裕がないという場合は、1ヶ月単位で契約できるオンライン英会話の活用をお勧めします。

文法と語彙を適切に使い、幅広い話題に触れるために

二次面接では、発話された文法と語彙に関してもGrammar&Vocabularyという項目で点数化されます。

これに関しては、普段からたくさんの英文に触れ、お手本となるような文章を音読したり筆写したりすることによって、自分でも正確に使いこなせるように意識していくことが大切です。

また、時事ネタにアンテナを張り、スピーチで話せるネタをストックするためにはニュース記事を読むことをオススメします。

今はWeb上にBBCやCNN、UN Newsなど無料で読める記事がたくさんありますし、字幕付きの無料動画コンテンツもたくさんあります。

スピーチ原稿を書いているときに表現に疑問を持ったときに文法書や辞書を開く、ということを繰り返すことで自分が発信する英語の精度が上がっていきます。

ニュースなどでインプットしたことをスピーチなどのアウトプットで使うと定着するようになります。

合格した自分をイメージしよう!

苦い経験をし、試行錯誤を重ねて限られた時間の中で学習を続けた末に勝ち取った合格は格別です。

確かに、英語学習に終わりはなく、英検®︎1級に合格してもまだまだ英語でできないことがたくさんあります。

果たしなく広がる英語という世界の一つの門をくぐったにすぎないかもしれません。

でも、

合格できたという事実は、世界の時事問題について、意見を明確にし簡潔にまとめて話す能力、やりとりする能力、ある程度通じる英語運用力を身につけてきているという証です。

それだけではなく、

英語力における自分の課題を明確にし、成功に導くアプローチ方法を考え、実践し成果を残すことができた、というのは大きな収穫となり、今後の英語学習に、人生に一つの彩りを与えるものとなります。

Kazu

努力は必ず実りますよ!
英検合格に向けて頑張るみなさんを応援しています!