英語学習本

「英語ができるようになりたい!」と思う全ての人に読んで欲しい「バッチリ身につく英語の学び方(倉林秀男著)」を紹介します!

Kazu

段階的な英語の学び方を知りたい!という人にぜひ読んで欲しい本を紹介します!

2021年12月10日に発行された「バッチリ身につく英語の学び方(ちくまプリマー新書/倉林秀男著)」です。

ボクがこの本を手に取ったきっかけは、

  1. 英語を指導していく上で参考にしたい
  2. 自己の英語学習に役立てていきたい
  3. 「ヘミングウェイで学ぶ英文法」がとても面白かった
  4. 倉林秀男先生がいつも興味深い発信をTwitterでされてる

などの理由からです。

ブログ記事として紹介するにあたっては、特に上記①による理由が大きく、「英語学習で何をしていいかわからない人」「英語学習でつまづいている人」そして社会人に限らず中高生にもぜひ読んで欲しい本です。

ボクが共感したところやなるほどと思ったことについて本書のことばを少し引用しながら紹介します!

本書の構成と著者について

具体的な内容に入る前に、本書の全体の内容がどのようなものかイメージしてもらうために、「バッチリ身につく英語の学び方」の目次や著者などの情報を示します。

目次

パート1  英語の「基礎体力をつける」
第1章 ことばを学ぶ土台づくり
第2章 語彙の学び方を身につける
第3章 文法の学び方を身につける
第4章 音読とリスニング

パート2 スピーチの英語を読む
第5章 一文ずつ丁寧に読んでみる
第6章 文章の流れを意識して読む

パート1で英語の学び方を理解した後、パート2で実際に英文をどう読んでいくか体感できる内容となっています。

著者は、杏林大学外国語学部教授、博士の倉林秀男先生です。

本書の他に、「ヘミングウェイで学ぶ英文法(アスク出版)」「オスカー・ワイルドで学ぶ英文法(アスク出版)」「英文解釈のテオリア(Z会)」などを出版されています。

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倉林秀男先生のTwitterはこちら↓

英語学習の本質を知る

「はじめに」のところの冒頭で、

本書は「英語ができるようになりたい」と思いながらも壁にぶつかっている方々に向けて書かれたものです。

(中略)

最初に申し上げます。残念ながら、英語の学習は「地味」で「地道」な努力を「長期間」続けていかなければなりません。日々の積み重ね以外、英語力を向上させる方法はありません。

バッチリ身につく英語の学び方 7ページより

ボクは最初のこの1ページを読んでワクワクするのと同時にドキッとしました。

英語を習得する上で楽な道などなく、地道な努力が必要なことは英語学習者としてもちろん心得ていますし、実感もしています。

しかし、英語指導者としてこの事実をここまではっきりと伝えたことはありませんでした。

「◯◯の力を習得するためにこの学習が必要」と、目標に向けた学習方法を提示した上で「家庭学習が大事」「音読をしましょう」などと伝えてはいますが、多くの方々が思っている以上に地道に学習していくことを大切さと重要さを十分に伝えきれていなかったことにハッとしました。

ページをめくって第1章に入ってすぐのところの見出しに、

母語だって実は身につけるのは大変

とあります。

日本に生まれて毎日言語活動をしていて、学校で文字を習い、漢字テストや読解テストを行い、スピーチやディスカッションと次第に高度な活動をするものの、日本語でもわからない表現があったり、言いたいことをうまく表現できないことは多々あります。

日本語もその意味では、「地味」で「地道」な努力を継続してきたわけです。

社会人になっても敬語の使い方やビジネス特有の言い方に迷い、相手にどうすれば言いたいことがうまく伝わるかを考えながら仕事をしています。

言い方が悪くて相手を傷つけてしまうこともあります。

それが英語という外国語を習うのであれば、習得までに「地味」で「地道」な日々の継続的な学習が必要なことはよく理解できますね。

ボクはよく中高6年間で学ぶ時間について例に取り、多くてもせいぜい60日分くらいしか英語学習をしていないことを伝えることはありましたが、この日本語習得までの道のりの方がいかに言語学習の道のりがラクではないか伝わりやすいと思うので、学びはじめのタイミングでこの例をお借りしてお話ししようと思います。

「語彙」と「文法・語順」の学習の重要性

学校英語においては、英文法を学ぶことは悪でスピーキング活動を中心とした学習主体で進めることが善であるというふうに捉えられている風潮を感じます。

考えてみれば世の中、なんでも二極化されがちで対立構造が作られているように思います。

しかし、英文法や英単語は、スピーキングやライティングなどの活動との対立関係にあるわけではなく、ボクは英語を習得するにあたり、中高で英文法を学び、そこで習う語彙は英語を習得するためのベースであると考えています。

倉林先生は本書の中で、

ことばを聞いたり、読んだり、書いたり、話したりすることを「言語活動」と呼びます。この言語活動を成り立たせるためには強靭な土台が必要となります。それが「語彙(発音・綴り・意味)」と「文法・語順」に関する知識です。単語や文法に不安があると、言語活動がうまくいきません。ですので、言葉の学習とは、地道に土台を積み上げていくことなのです。

バッチリ身につく英語の学び方 16〜18ページより

このことを実感させる英文が第3章の「文法の学び方を身につける」60ページに掲載されています。

わずか8単語から成る中高で習う語彙で形成された英文ですが、語彙・文法知識がないと読めない英文です(ぜひ、本書を手にとって英文を見て考えてみてください)。

時間をかけて単語と睨めっこしながら読んでも理解できなければ、その英文を音声で聞いても理解できないですし、その英文を自分のものとして発信するのも不可能です。

本書では第2章から第3章にかけて「語彙(発音・綴り・意味)」と「文法・語順」を学ぶ方法とおすすめの単語帳&文法書が書かれています。

また、他の英語学習本と違い、苦手な暗記を克服する方法や、やる気を持続させるための方法にも言及していて、今まで英語学習でつまづいたことがある方々にとってフレンドリーな内容になっています。

学校英語を大切に

ボクは本書を中高生こそ読んでほしいと思っています。

本書で示されている通り、中高で出てきた語彙をマスターすれば4000~5000語を身につけることができますし、検定教科書の内容を理解し、音読をすることで英語の土台がより強固になります。

ボク自身、音読が大事だと実感したのは、同時通訳者の國弘正雄先生のご著書を読んでからです。倉林先生も國弘正雄先生の「只管音読」について触れられています。

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特別な教材を使わなくても、学校で採用されている検定教科書を何百回と音読することで表現をただ覚えるだけでなく、話す力も向上していきます。

ただし、意味がわからない、発音がわからないものをただやみくもに唱えても力は上がりません。その点、学校で使った教科書で過去に習った単元を選べば、意味と内容がわかり、音源にもアクセスでき、学習がしやすいです。

本書では検定教科書を筆頭に、音源とスクリプトがついている音読学習でおすすめの教材を紹介しています。

指導者として大事なことは、音読をする際にどのようなことに気をつけて生徒に音読を実践してもらうか、そして音読にどんな効果があるのかをしっかりと伝えておくことです。

倉林先生は音読の効果とその重要性について以下のように述べています。

音読は、〜(中略)〜 きちんとした方法でトレーニングを行うことで、そこに出てくる表現や、語句の使い方を頭の中にインプットすることができるようになります。そうすることで英作文や英会話に応用できる力を養えるのです。音読は「聞いてわかる」「読んでわかる」そして「話せるようになる」「書けるようになる」ための重要なトレーニングなのです。

バッチリ身につく英語の学び方 87ページより

「はじめに」で記されたとおり、英語習得には「地味」で「地道」な努力が欠かせません。

中高生の方々はぜひ家庭学習として音読を取り入れてみてください。

読める・わかる経験を通してわかること

本書の半分の分量を占める第5,6章は、「ハリー・ポッター」のハーマイオニー役でおなじみの、エマ・ワトソンさんの国連でのスピーチの原文解説になっています。

エマ・ワトソンさんのスピーチはこちら↓

Emma Watoson at the HeForShe Campaign 2014

スピーチを「読む」ことについて、倉林先生は、

スピーチは本来「読む」ものではなく、「聞く」ものです。しかし、「聞いて理解できる」ためには、その前に「読んで理解できる」というステップが必要になります。読んで意味のわからないものは、いくら聞いても理解できるようにはならないのです。まずは、「ゆっくり考えながら読めばわかる」という段階まで到達しなければなりません。

バッチリ身につく英語の学び方 114ページより

第5章ではスピーチを途中まで1文ずつ読み、第6章ではまとまった英文の流れを意識しながら読むという形式になっています。

そこで解説されていることは、語彙や文法の知識です。語の配置、語法、指示語が指し示すものなどを解き明かしながら、読解できるようになっています。

実際に読んでみると、文法知識があやふやでなんとなくの理解で誤魔化してしまっているところや、理解しきれていない項目が見つかることがあります。

幾度となく目を通しても理解できない部分があるのに、それを聞いて、聞いた音と自分の持っている知識を繋ぎ合わせて瞬時に理解するというのは難しいということが身をもってわかります。

ましてや、そこに出てくる表現を活用して話したり書いたりするのはさらに難しいです。

したがって、まずは学習素材の中で出てきた表現を知識として蓄え、自分のものとし、音読やリスニングを通じてインプットを強固とする(インテイク)ことが大事だと実感することができます。

まとめ

「バッチリ身につく英語の学び方(ちくまプリマー新書/倉林秀男著)」は、

  1. 英語学習で困っている人
  2. 英語学習をこれから始める(始めたばかり)の人
  3. 英語を学習している中高生

にぜひおすすめしたい本です。

英語の学習方法について述べている書籍はたくさんありますが、どの年代にもわかりやすく簡潔で、方法論だけにとどまらずたくさんの知見から厳選された素材が紹介され、実際に本書で述べられていることが有名なスピーチを通じて体感できる、全英語学習者に読んで欲しい本です。

また、ボクのように英語指導の参考に本を探している方にも読んでいただきたい本です。

Kazu

自立的な英語学習者を一人でも多く増やしていきたいと思います!

画像引用元:Amazon.co.jp